【ひきふね図書館】特別資料展示『興望館セツルメントの歴史』を行いました

掲載日
2021年2月24日

 社会福祉法人興望館は2019年に創立100周年を迎えた福祉施設です。創立者たちの遺志を継ぎ、キリスト教の理念とボランティア精神を大切にしながら、地域ぐるみの福祉活動を積極的に行っています。
 現在、墨田区京島1丁目で、約170名の乳幼児と100名の小学生の保育を行っているほか、軽井沢の児童養護施設では、約30名の子どもたちが自然に恵まれた環境の中で生活をしています。
 特別資料展示では、社会福祉法人興望館の歴史資料室より貴重な資料を借用し、創設期から現代にいたるまでの歩みを紹介しました。

展示の様子

第Ⅰ期

展示の様子1
展示の様子2
展示の様子3

第Ⅱ期

展示の様子1
展示の様子2
展示の様子3

展示資料(一部)

●建物設計図(大正8年頃)
建物設計図
ヴォーリズ建築事務所によるセツルメント設計図です。矯風会外人部の施設になるため、英語で記載されています。

●園舎写真(昭和5~6年頃のパンフレットより)
園舎写真
当時は珍しい、モダンなデザインの木造平屋建てでした。

●終戦時の保育日誌(昭和20年頃)
保育日誌(表紙)
8月15日の日誌
8月16日の日誌

●沓掛学荘の写真(昭和22年頃)
沓掛学荘の写真
戦後復興期は、国内外からの多数の援助に支えられました。「L.A.R.A」はアメリカの13の福祉団体からなるアジア救援公認団体です。救援物資はミルク、穀類、缶詰、衣類、靴、衣料品など多岐にわたっていました。

●昭和30年頃のパンフレット(表、裏)
昭和30年頃のパンフレット(表)
昭和30年頃のパンフレット(裏)
1955年のパンフレットです。保育園や青少年クラブの紹介、新しくできた診療所の写真もみられます。夏期キャンプは大正13年頃から始まり、現在でも恒例の行事となっています。

●青少年館の建設趣意書(昭和41年頃)
青少年館の建設趣意書
青少年館(体育館)では老若男女を問わず様々なプログラムが行われ、地域住民の拠りどころとなる重要な施設になりました。

●地域体育祭の写真(昭和51年10月10日)
地域体育祭の写真(綱引き)
地域体育祭の写真(鈴割り)
第1回興望館体育祭が曳舟小学校で開催されました。
地域の大人たちの、綱引きです。大きなうちわで応援しています。(上)
子供たちが球を投げていますが、かごに入れる玉入れではなく、大きな鈴に球を当てて割る、鈴割りを行っています。(下)

●ログキャビン建築作業写真(昭和61年頃)
ログキャビン建設作業写真
ログキャビン写真
老朽化した沓掛学荘のキャンプ小屋を、職員、ボランティアの手で建て直そうという提案が、昭和61年の理事会で議題となり実施決定がされます。携わった方々の協力はボランティアの域をはるかに超えていましたが、この時期の経験が現在のボランティアと職員の共同の基礎となっています。

●年配者プログラムの活動写真
年配者プログラム写真
年配者プログラムは、昭和59年に山中湖バスツアーや敬老の日の集い、落語会、書道会などの活動が開始され、活動後の昼食提供が平成2年から「お食事友の会」に発展します。
興望館ホールにおいて、柳家小里ん師匠による第一回落語会が開催されました。この落語会をきっかけに、年配者プログラムは大きく進展します。(上・昭和59年3月頃)
昭和60年から平成25年まで続いた、書道会の写真。(下・時期不詳)

●国際交流の記録(平成8年9月頃)
国際交流の写真
昭和61年のフィリピンのソーシャルワーカー研修の受入以降、海外からの研修や見学が増加します。平成4年にはGAP(英国国際交流団体)からの受入を開始し、国際交流の中心的プログラムになります。

配布資料

興望館略年史(大正8~昭和21年)抜粋(PDF:565KB)
興望館略年史(PDF:231KB)
興望館セツルメントの歴史①(PDF:228KB)
興望館セツルメントの歴史②(PDF:252KB)
吉見静江紹介文(PDF:110KB)

参考

●資料
興望館セツルメント75年の歴史(興望館創立75周年記念誌編集委員会/編、1995)
希望への扉-興望館100周年記念誌-(100周年記念誌編集委員会/編集、2019)
興望館セツルメントと吉見静江-その実践活動と時代背景-(瀬川 和雄/編著、2000)
●ホームページ
 社会福祉法人 興望館 (http://kobokan.jp/
●資料協力
 社会福祉法人 興望館(東京本部)
 〒131-0046 東京都墨田区京島1-11-6
 電話 03(3611)1880