ちばあきお(すみだゆかりの人物を紹介します)

ちば あきお

キャプテン完全版
画像は、『キャプテン』完全版 第1巻(ちばあきお/著、ホーム社、2009)書影
生年月日:昭和18年(1943)1月29日
没年月日:昭和59年(1984)9月13日
職業:漫画家

プロフィール

 本名は千葉亜喜生。4人兄弟の三男(長兄は漫画家・ちばてつや氏、弟は漫画原作者・七三太朗(なみたろう)氏)として満州の奉天(現・中国遼寧省瀋陽市)で生まれる。昭和21年(1946)に帰国後、幼少期を墨田区で過ごす。同33年(1958)都立墨田工業高校定時制課程に入学、昼間はおもちゃ工場に勤めるも体調不良により自宅療養となり、すでに漫画家としてデビューしていた兄・ちばてつや氏の仕事の手伝いをするようになる。
 昭和42年(1967)「サブとチビ」で漫画家デビュー。いくつかの短編を経て、同46年(1971)「校舎うらのイレブン」や「半ちゃん」を発表して注目を集める。同47年(1972)から、ひたむきに努力する中学生を描いた野球漫画『キャプテン』を連載。同48年(1973)からは同作の主人公たちの高校時代を描いた『プレイボール』を連載。この2作品が同52年(1977)の第22回小学館漫画賞を受賞。プロ野球選手も愛読するなど、世代を超えて読み継がれ、アニメ化や映画化、小説化もされた。平成31年(2019)からは漫画家・コージィ城倉氏による続編が刊行されるなど、野球漫画の金字塔となっている。
 その他の作品に『ふしぎトーボくん』、『チャンプ』などがある。昭和59年(1984)41歳で逝去。

墨田区とのかかわり

 満州から一家で帰国ののち、昭和22年(1947)墨田区小梅(現・墨田区向島)に住む。同24年(1949)小梅小学校に入学。同30年(1955)墨田中学校に入学。同32年(1957)に江東区深川永代二丁目(現・江東区永代)に転居したが、翌年には墨田区千歳町(現・墨田区千歳)に転居、同37年(1962)に練馬区谷原町(現・練馬区富士見台)に転居するまで墨田区で過ごした。
 代表作『キャプテン』の舞台は、八広周辺とも言われ、主人公たちが通う「墨谷二中」のモデルは「吾嬬第二中学校(外部リンク)」、主人公が父親と特訓を行った神社は「三輪里稲荷神社(こんにゃく稲荷)(外部リンク)」とも言われる。人情味あふれるキャラクターや、長屋や工場、土手などの下町の風景は、昭和の墨田区を多分に連想させてくれる。

参考文献

著作

すみだゆかりの人物紹介

墨田区で生まれた、育った、暮らしたなど、すみだにゆかりのある人物を紹介します。

掲載日:2022年3月18日