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2021年04月 15歳の東京大空襲

過去のオススメ本一覧

15歳の東京大空襲

半藤一利/著
筑摩書房 2010.2

15歳の東京大空襲 作家・編集者として活躍された半藤一利さんが1月12日にお亡くなりになりました。
 半藤さんは、向島区吾嬬町西6丁目(現・墨田区八広3丁目)で生まれ、府立七中(現在の都立墨田川高校)に通った、すみだゆかりの作家です。文藝春秋社の編集者として活躍し、のちに作家に転身しました。
 【歴史探偵作家】と自称し、昭和史に関する著作を数多く発表した半藤さんに強い影響を与えたのが、少年時代に経験した戦争の記憶です。
 半藤さんが国民学校(小学校)5年生のときに開戦した太平洋戦争は、はじめこそ戦勝ムードに沸いていましたが、徐々に劣勢となり庶民の生活を厳しいものにしていきます。勉強より遊ぶことが大好きだった半藤少年の生活も、軍事教練や勤労動員など戦争色を帯びたものへと変わっていきます。下町の少年が、厳しい生活の中で、どんなことを考え、どう生きたのか。同世代の皆さんに読んでもらいたい1冊です。