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2024年8月 ぼくらに嘘がひとつだけ

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ぼくらに嘘がひとつだけ

綾崎隼/著
文藝春秋/2022.7

ぼくらに嘘がひとつだけ
ぼくと千明は親友にしてよきライバルだった。
互いの親に違和感を持つまでは。

主人公の一人は、将棋界のサラブレッドとして生まれた少年、彼には気になるライバルがいた。それはかつて将棋界でプロになるべく頑張ったが、夢破れて退いた女流棋士の子。
優秀な血筋に生まれた少年は将棋界の秀才として順調に歩みを進めるが、出会った天才少年騎士千明に出会ったときに行き詰まる。天才と秀才は違う。
その感情をも乗り越えて二人は成長していき親友となった。
しかしある時、ふと思う。親友は父に似ていないだろうか。
二人は同じころに同じ病院に生まれ、火事に遭い、そのどさくさで取り換えられたのかもしれない。

二人は取り換えられたのか、取り換えられなかったのか。

出生の秘密と二人の夢、その親世代の確執も絡み合って物語はクライマックスに突き進んでいきます。
二人が選んだ答えは――。